ベートーヴェン・コレクション
2008年04月08日
2008年03月30日
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92
- クライバーがコンセルトヘボウを指揮したこの演奏会の映像に関しては語りつくされた感があるが、何度見てもこの指揮者の非凡さには驚かされる。カルロス・クライバーという指揮者についてはもう語る必要はないだろう。CDでは交響曲第4番はバイエルン国立歌劇場管と、交響曲第7番はウィーン・フィルと録音したものがあるが、この映像ではアムステルダム・コンセルトヘボウ管(現ロイヤル・コンセルトヘボウ管)のすばらしさが際立つ。コンセルトヘボウがクライバーに必死に付いていこうとする姿勢が見える一方で、このオーケストラの余裕とも言える独特のサウンドも際立たせている。コンセルトヘボウは世界第一級のオーケストラとはいえ、ベルリン・フィルのような完璧すぎるサウンドではないのが特徴。聞いている者をほっとさせる独特の余裕を持つオーケストラなのだ。限界まで自分を追い込んでゆくクライバーと、コンセルトヘボウの組み合わせがすばらしい歴史的名演だ。
- 画は4:3。PAL収録されたものをNTSCに変換した素材を使用していると思われ、鮮明な角の立った画になっていないが、不鮮明な感じがかえって重厚な欧州の空気を醸し出しているようにも見える。
音はL-PCM48k収録。圧縮されたDD音声とは明かに音の厚みが違う。
本作品はLDも所持しているので比較試聴をしてみたが、高中低音、音場感、僅差ではあるが、全てDVDの方が上であるように聞こえた。 - 私が「映像」で「動くクライバー」を初めて見たのが、
今年2007年放映されたテレビ番組で、この83年収録のベト7でした。
それまでは、他の曲も含めて「音」だけの体験で、素敵だなあとは思っていましたが、
振る姿を見てしまったあの日、私は「禁断の果実」をもぎとってしまったようです。
ベト7という曲がかっこいいのはもはや当たり前、
しかし、クライバーが振ったあの日、あの演奏に感じた「幸福感」は、
自分にとって大変にショッキングでした。
語彙が乏しく、なんと形容してよいか悩みますが、
とにかくしびれてしまいましたね。
コンサート会場だけでなく、テレビも含め、自分が経験した数々の演奏会のなかでも
ああいった、心の底からの震えるほどの感動は滅多にない貴重な体験です。
困ったことにしばらくは、他の指揮者のベト7を聴いても、観ても、
あの泣きたくなるくらい幸せな体験と比べてしまって、どうにかなりそうです。
どうやら、めでたく私も「クライバー教」の信者になったようです。
あらためて、クライバーが既に鬼籍の人であること、
時間的・物理的に、彼の演奏会を聴くには遅く生まれてしまったことを
バーンスタインやカラヤン逝去の頃に感じたより一層強く、
切なく恨めしく思わざるを得ません。
知らなかったほうが幸せだったか、
否、どんなに切なくても、「恋」と同じで知ってよかった。 - 現在までの名だたる指揮者の中でも、間違いなくかなり上位にランクされる人。
あのプライドの高いカラヤンが「天才」と評した人。
気難しさからか録音や映像が少なく、鬼籍に入った現在では、眼にし耳にする機会が少ない人。
そんな天才指揮者の演奏を堪能できる数少ない機会がこのDVDです。
口元に微笑を浮かべ、時に腕を組んで演奏を眺め、時に髪の毛を振り乱しては、その髪をかき上げながら指揮する姿を初めて観ました。
コンセルトヘボウも乗りに乗っての演奏は名演の誉れ高いですが、7番の第4楽章などあまりに速くて、聴いていてヒヤヒヤしたりもしました。
それでも、カルロス・クライバーの個性的な指揮を眼で観て、名演を耳で聴くことの快感。
私にとって、非常に価値の高いDVDでした。 - ベートーベンの4番と7番がカップリングされて3,990円。クライバー+バイエルン国立管弦楽団の4番と、ウィーンフィルを振った5番+7番カップリングCDを持っているが、それでも買う価値は十二分にあると思った。
クライバーの躍動感にあふれた指揮は見ていてほれぼれする。実に楽しそうに棒を振っている。あれだけのスピードなのだから、あまり指揮棒を動かさないのかと想像していたが、ほんとうにものすごい速度でダイナミックに振ることがわかって驚いた。
それにしても、7番の緩急はウィーンフィルの演奏をはるかにしのぐ。あまりの速度に楽団員も必死だ。私は、どちらかと言うとウィーンフィルぐらいの速度が好きだが、とにかく、あのカッコ良さ。ファンは必見の1枚であろう。
2008年03月29日
アート・オブ・ヴァイオリン
- 音高に通ってバイオリンをやっている者です。
このDVDは、沢山の利点があると思います。昔のバイオリニストの奏法や音楽性をはっきりと見ることができ、なおかつ現在活躍中のバイオリニストが、わかりやすく解説してくれます。やはりCDを聴くだけより、実際に見たほうが勉強になります。それは技術面でも、音楽家としての考えなどでも、今まで知らなかったり気づかなかったことがあるからです。
なので、耳、兼目で鑑賞できるこのDVDを強くオススメします♪ - このDVD、ずっと欲しかったのですが高い・・・と迷っていた矢先に廉価版が出たので購入しました。
私はクラシックは好きですが、ヴァイオリンの弾き方などは全く分からない素人です。けれども十分楽しめました。
「ヴァイオリンの名手たち」といった演奏家紹介本に必ず出てくる人たちの映像が沢山詰まっています。2時間にまとめられているので曲はぶつ切りで、演奏をじっくり楽しむことは出来ませんがその分色々な演奏家の音色を聞き比べられます。
第1部で面白かったのは、9人のメンデルスゾーンの協奏曲をつないでいる部分。(オイストラフ、スターン、フェラス、クライスラー、ミルシテイン、グリュミオー、ハイフェッツ、エルマン)それぞれの音色の違いが良く分かります。
第2部ではなんといってもヌヴーの映像です。ショーソンの詩曲の演奏部分、1分ほどの映像なのですが指揮者を見るヌヴーのまなざしの強さに感服しました。こんなまなざしであのブラームスとかも弾いていたのか・・・と。
そのほかに、オイストラフのフランクのソナタ、ショスタコーヴィチ協奏曲カデンツァやメニューインのシャコンヌなど、個人的に嬉しい映像もありました。
- 素晴らしき演奏家というものは言葉でさえ美を描くものか。ギドリスの言葉はまるでメニューインそのもの。神童マイケルレビンと幼きリッチの映像が残っているとは奇跡です。イザイがシルクハットをかぶり馬車から降りてくる映像はパガニーニの亡霊のよう。奇想曲24番のピチカートシーンを見れば、パガニーニはやはり悪魔に魂を売っています。若きハイフェッツの映像の凄まじさには腰が抜けました。何度見ても全てに感動です。私は毎日見ています
2008年03月28日
アート・オブ・ヴァイオリン
- 音高に通ってバイオリンをやっている者です。
このDVDは、沢山の利点があると思います。昔のバイオリニストの奏法や音楽性をはっきりと見ることができ、なおかつ現在活躍中のバイオリニストが、わかりやすく解説してくれます。やはりCDを聴くだけより、実際に見たほうが勉強になります。それは技術面でも、音楽家としての考えなどでも、今まで知らなかったり気づかなかったことがあるからです。
なので、耳、兼目で鑑賞できるこのDVDを強くオススメします♪ - このDVD、ずっと欲しかったのですが高い・・・と迷っていた矢先に廉価版が出たので購入しました。
私はクラシックは好きですが、ヴァイオリンの弾き方などは全く分からない素人です。けれども十分楽しめました。
「ヴァイオリンの名手たち」といった演奏家紹介本に必ず出てくる人たちの映像が沢山詰まっています。2時間にまとめられているので曲はぶつ切りで、演奏をじっくり楽しむことは出来ませんがその分色々な演奏家の音色を聞き比べられます。
第1部で面白かったのは、9人のメンデルスゾーンの協奏曲をつないでいる部分。(オイストラフ、スターン、フェラス、クライスラー、ミルシテイン、グリュミオー、ハイフェッツ、エルマン)それぞれの音色の違いが良く分かります。
第2部ではなんといってもヌヴーの映像です。ショーソンの詩曲の演奏部分、1分ほどの映像なのですが指揮者を見るヌヴーのまなざしの強さに感服しました。こんなまなざしであのブラームスとかも弾いていたのか・・・と。
そのほかに、オイストラフのフランクのソナタ、ショスタコーヴィチ協奏曲カデンツァやメニューインのシャコンヌなど、個人的に嬉しい映像もありました。
- 素晴らしき演奏家というものは言葉でさえ美を描くものか。ギドリスの言葉はまるでメニューインそのもの。神童マイケルレビンと幼きリッチの映像が残っているとは奇跡です。イザイがシルクハットをかぶり馬車から降りてくる映像はパガニーニの亡霊のよう。奇想曲24番のピチカートシーンを見れば、パガニーニはやはり悪魔に魂を売っています。若きハイフェッツの映像の凄まじさには腰が抜けました。何度見ても全てに感動です。私は毎日見ています
2008年03月27日
TCHAIKOVSKY: SWAN LAKE
-
始まりはマリインスキーシアターのオーケストラピットが、最初のワルツが始まるまで展開されます。
オーボエ、ファゴット、ホルン、トランペット、ティンパニー、クラッシュ・シンバル、バイオリン、チェロ、
コントラバスそれぞれが、迷い無しに音を出せている様子は確かな信頼感を感じます。さすがゲルギエフ、って。
またなんとも贅沢なキャスト。ロパートキナ。彼女の美しさと、無機的な存在感が素敵です。昨年9月も「瀕死の
白鳥」他を観ましたが、兎に角素晴しいの一言。でも多分このペアはもう観る事が出来ないと思います。是非今度
はコズロフとの白鳥も観てみたい気がします。DECCAさんお願いしますね!
内容ですがまず挙げたいのは、パ・ド・トロアが実に素晴しい出来です。第1がオスモールキナ、第2がゴールプ
アスリート的なコールサコフですが、ほんとうに好きなダンサーがいない時って中だるみがハッキリする場面です
が・・1幕の実はメインになっていました。私的にはワルツが大好きなのですがこのDVDばっかりは、トロア!
2幕まで一気に引き込まれました。今回の撮影時は、ロパートキナ自身、2幕目での固さがあった様に感じましたが
でも、パ・ド・ドゥからコーダ迄は一気に過ぎてしまいます。テリョーシキナもとてもGOODですし他もちろん。また
3幕のオディールの上から目線はとっても観ていて気持ち良い位にはまります。個人的にはセルゲーエフ版は余り好
みでは無いのですが、彼女及び、このキャスティングで異を唱える人は、多分無いと思います。
あえてこの版で見い出すとすると、4幕のワルツ、黒鳥・白鳥のコール・ドはやっぱり美しかった。
書き忘れていませんが、イワーノフ(道化)はやっぱり凄い勢い。(でも少しつらそうですが)またロットバルト
のクズネツォフはやっぱり見ていて気持ちが盛り上がります。
下でも書いておられますが、残念なのはカメラワーク。必要の無い魚眼系で、なにも雰囲気を壊さないでも良いの
では? と思えるくらいでした。全般的に音、画像等は一部を除いてはずしていないと思います。発売と同時に購
入しましたが、何となく本を読む時、白鳥の湖を楽しみたい時などとても良いDVDかと思われます。 - ロパートキナはザハロワと双璧をなす、と聞いて買ってみました。
確かに、動きの一つ一つが繊細で洗練されていますが、黒鳥がね・・・・
もうちょっと妖しい魅力を出してほしかったです。それに、フェッテの軸がかなりずれますし、音楽とあっていないところでダブルを入れるのが気になりました。
この人は白鳥の方が合っていると個人的には思います。
あと、大好きなソーモアやゴールプがソリストとして出てるのが嬉しかったです。 - マリインスキーバレエ(旧名称キーロフバレエ)の06年の映像。
ロシアバレエの真髄は古典作品での美しい群舞やキャラクテールの充実ぶりだが
このDVDは期待を裏切らず、
現在活躍中の若手ソリストやベテランのキャラクテールが勢揃いで脇を固める。
特に道化のイワーノフ、ロットバルトのクズネツォフ、スパニッシュのバイムラードフ、
このベテラン3人のキャラクテールの表現力が素晴らしく全体の面白さを底上げしている。
ゲルギエフはバレエのコンダクターとしては決して適任ではないし、
オーケストラもいつものバレエ部隊ではなく管弦楽専門部隊が混入して演奏しているので
テンポが走りすぎな部分が多々あるが、所詮バレエの音楽は踊りの添え物である。
チャイコフスキーの音楽を真摯に聞きたい方にはお勧めは出来ないが、
美しい踊りを鑑賞するにはまったく問題はない。 - ゲルギエフが振っています。
バレエってオペラと異なり、どちらかというと音楽的には二流の扱いに思えて、
世界でも十指に入る指揮者が振るというのは非常に興味がありました。
(マリインスキー劇場の音楽監督をしているので、振ってもおかしくないですが)
バレエの演奏であっても、ゲルギエフカラーは完璧に健在です。
あのオーケストラをドライブする感覚はたまりません。
音楽だけでも十分に名盤でしょう。
ただ、踊りの都合か、版の都合かわかりませんが、
数小節単位に曲が結構カットされているのはいただけません。
(リピート省略や一気に飛ばすぐらいならいいですが・・・)
ロパートキナは、期待しすぎたせいでしょうか、ちょっと物足りません。
技術はもちろんいいのでしょうが、
白鳥の哀しさ、黒鳥の怪しさと高慢さをもっと見たかったです。
群舞は、素人目には非常に決まっていて、良かったですし、
名脇役も素晴らしいと思います。
・よくマワル道化師
・宮廷の名もなき女性
・4羽の白鳥や、それ以外の役のある白鳥
いずれも素晴らしいです。
映像はきれいですが、
敢えて凝ったカメラワークにしなくてもいいのに、
という場面が多々ありました。 - ロパートキナの白鳥は十八番だけあって堪能できます。
そしてさすがエリートバレエ団だけあって、コールド・バレエまで本当にレベルが高いです。
主役のロパートキナを含め、マリインスキーのドキュメンタリーDVD「BALLERINA マリインスキー・バレエのミューズたち」に出演しているダンサーが3人います。
2幕の白鳥のシーンでは、4羽の小さい白鳥にオブラスツォーワが、大きい白鳥にソーモアが出演しています。主役級のダンサーがたくさんいるというバレエ団の底力が伺えると思います。
ただ残念なのが、ロパートキナがもう年齢的に厳しくなってきているところ。
足の筋肉も全盛期に比べて落ちていて、少し体も痩せすぎです。
もちろん表現力やテクニックは素晴らしいのですが、全盛期の勢いが感じられません。
それでも十分に見る価値のある一作です。
美しくて幻想的、それでいてレベルも高い、素晴らしい芸術作品と言えると思います。
・
2008年03月26日
2008年03月25日
モーツァルト 歌劇《魔笛》全曲
- 久しぶりに魔笛の舞台を見に行くので、ストーリーを思い出すために
このソフトを引っ張り出してきて見ました。
おとぎ話的な要素をメインにしたオーソドックスな舞台作りは、
何度見ても飽きがきませんし、未だに素晴らしい歌手陣に再度驚いてしまいます。
高音に至るまで声が自然に伸びるグルベローヴァの歌唱は
彼女の全盛期の一番いい頃の記録ですし、
亡くなってしまったポップの理性的な歌唱もとっても素晴らしいものです。
モルのビンビンと響き渡る低音や、若々しいアライサの瑞々しい声も、
ブレンデルや3官女も、どれも本当に満足のいく歌唱です。
現代ならもっと演出家や指揮者の力が大きくなっていて、
こんな風に歌手たちが伸び伸びと歌う演奏は少ないかも知れません。
とっても価値ある一枚だと思います。 - よく『オペラの初心者に』とか『オペラの入門に最適』などと推薦される『魔笛』ですが、
このサヴァリッシュ盤は本来の『魔笛とは誰のためのオペラか』を理解している人のために細部まで演出された傑作。ザラストロの神殿が一番それを物語っている。
役者・演奏・演出・美術のどれをとっても素晴らしく、良いところを挙げれば本当にきりがないが、では『欠点は?』と訊かれても答えが見つからない。
録音技術の問題から、演者の身体の向きによって音量(声量)が変わるのを気に入らない人もいるかも知れないが、
実際の舞台で観ていれば当然のことなので欠点にはならないでしょう。
こんな素敵な舞台をDVDで何度も観れるなんて、何とも幸せである。 - 優れた『魔笛』のDVDには、(1)今回再発売された、本作。ザバリッシュ指揮、バイエルン国立歌劇場、1983、(2)ベルイマン演出、スウェーデン放送響、1974、(3)レヴァイン指揮、メトロポリタン歌劇場、1991、(4)ゲネンヴァイン指揮、マンテイ演出、ルードヴィッヒスブルグ音楽祭、1992、などがある。それぞれ特徴があり、(2)はベルイマン好みの北欧の美男美女が、(3)はキャサリーン・バトルのパミーナが楽しめる。(4)は、現代の前衛的演出によるもので、研ぎ澄まされたスタイリッシュな美しさが印象的。
『魔笛』は一種のメルヘンなので、いくらでも過激な演出が可能である。2006年来日したコンヴィチュニー演出は、現代に場を移した衝撃的なものだった。しかしモーツァルトの原作に忠実な上演という点で、本作は大変優れている。とりわけ、ルチア・ポップのパミーナは素晴しく、彼女の代表作の一つとなった。夜の女王のグルベローヴァや、パパゲーノ役のブレンデルも当たり役だ。私は、『魔笛』のもっとも魅力的なキャラは、パパゲーノとパミーナであり、彼らこそ本当の主人公だと思うのだが、本作でも、第一幕の二人のデュエット「Mann und Weib」は限りなく美しい。最後の「パ、パ、パ」のところも、可愛い子供たちの溢れるほほえましい演出。 - 一時は久しく品切れ状態になっていたりもしたサヴァリッシュの『魔笛』のDVDが、DTS音声と原語字幕をともなって復活しました。この盤の上演は、しばしば「オーソドックスな演出」と表現されています。そして現代ではあまりオーソドックスな演出を好まない風潮が、一部の評論家の方々などの間に見られます。しかし、特にドイツ系オペラの場合、もともと非現実的な童話的・神話的な題材が多いのですから、特にオペラ初心者の方々は、最初からあまり奇をてらったような演出を見てしまうと、もとの話がどういうストーリーなのかよくわからなくなってしまうでしょう。その点、この盤なら安心して初心者の方にも薦められます。無論、オーソドックスなだけが取り得の演奏というわけではなく、歌手・指揮者・オーケストラのいずれもまずは非の打ち所のない演奏をしてくれています。名実共に『魔笛』の代表的名盤と言ってよいものでしょう
2008年03月24日
アート・オブ・ヴァイオリン
- 音高に通ってバイオリンをやっている者です。
このDVDは、沢山の利点があると思います。昔のバイオリニストの奏法や音楽性をはっきりと見ることができ、なおかつ現在活躍中のバイオリニストが、わかりやすく解説してくれます。やはりCDを聴くだけより、実際に見たほうが勉強になります。それは技術面でも、音楽家としての考えなどでも、今まで知らなかったり気づかなかったことがあるからです。
なので、耳、兼目で鑑賞できるこのDVDを強くオススメします♪ - このDVD、ずっと欲しかったのですが高い・・・と迷っていた矢先に廉価版が出たので購入しました。
私はクラシックは好きですが、ヴァイオリンの弾き方などは全く分からない素人です。けれども十分楽しめました。
「ヴァイオリンの名手たち」といった演奏家紹介本に必ず出てくる人たちの映像が沢山詰まっています。2時間にまとめられているので曲はぶつ切りで、演奏をじっくり楽しむことは出来ませんがその分色々な演奏家の音色を聞き比べられます。
第1部で面白かったのは、9人のメンデルスゾーンの協奏曲をつないでいる部分。(オイストラフ、スターン、フェラス、クライスラー、ミルシテイン、グリュミオー、ハイフェッツ、エルマン)それぞれの音色の違いが良く分かります。
第2部ではなんといってもヌヴーの映像です。ショーソンの詩曲の演奏部分、1分ほどの映像なのですが指揮者を見るヌヴーのまなざしの強さに感服しました。こんなまなざしであのブラームスとかも弾いていたのか・・・と。
そのほかに、オイストラフのフランクのソナタ、ショスタコーヴィチ協奏曲カデンツァやメニューインのシャコンヌなど、個人的に嬉しい映像もありました。
- 素晴らしき演奏家というものは言葉でさえ美を描くものか。ギドリスの言葉はまるでメニューインそのもの。神童マイケルレビンと幼きリッチの映像が残っているとは奇跡です。イザイがシルクハットをかぶり馬車から降りてくる映像はパガニーニの亡霊のよう。奇想曲24番のピチカートシーンを見れば、パガニーニはやはり悪魔に魂を売っています。若きハイフェッツの映像の凄まじさには腰が抜けました。何度見ても全てに感動です。私は毎日見ています